坊守のつぶやき 6号
マツコ・デラックスさんが出ているテレビを見ていて、シニア世代に「今まで生きてきて、悟ったことは有りますか?」と、質問しているコーナーが有りました。
ある年配女性が、
人生で悟ったこと? …これといっ
て無いわね。自然のまま、流れのま
ま生きてきたから、幸せだったのね
と。でも、多数を占めた答えは、
お金。お金が無いとね。
という返事が一番多かったそうです。
確かにお金を持っていないと、旅行に行くことも、豪華なお料理を食べることもできない。ましてや病気になったら、お金が無いと最新医療も受けられない。命に関わってくる問題ですよね。確かにお金は必要だなー、と思います。
お釈迦様の最後のお言葉に、
知足の人は、地上に臥すといえども、
なお安楽なりとす。
不知足の者は、天堂に処すといえども、
まだ意(こころ)にかなわず。
《足ることを知っている人は、
倒れて息を引き取る心の中は、
安楽でいっぱい。
足ることを知らない人は、
なんてつまらない人生だったと、
まだ不満をつぶやく。》
あれも欲しい、これも欲しい…人間の欲はきりが無い。しんどいな〜と思います。
多欲な人は苦悩もまた多し。
私は〈これでいい。これで足りている〉と欲望を小さく、欲しい物を小さくすると、心は安楽するのかもしれません。
でも、これが難しい。でも、それを知っていることが大事なことだと思います。
—春物のバックがほしいな〜。明るい色の服も買いたいな〜—と、私も日々物欲と戦ってます。
—待てよ。去年買ったのもあるしな〜。スカーフとかでアレンジしてと。あ〜あ、十分足りてたわねー
心の中の小さな波風が、少し穏やかになりました。
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お寺からお願い
たまに、「お参りに行ったけど、玄関に鍵がかかっていて本堂にお参りできなかった」と言われることがあります。日時をお聞きすると、その日はずっとお寺に居たけどなーと首をかしげることが多いです。
思うのは、座敷や庫裏(くり)のお掃除をしていて、掃除機の音が大きくてインターフォンが聞こえない時がありますし、洗濯物を干している時も聞こえないのです。昼食の支度中も、匂いが本堂に漏れないようドアを閉めて換気扇を回していると聞こえなかったこともあります。
また、墓地のお掃除をしていて気が付かないことも多く、ご門徒の皆様にはご迷惑をお掛けすることがあります。
この十年ほど、住職が副組長というお役を受けていて、会議や急な対応で外に出ることも多く、一人の時は不用心ですので施錠して庫裏で家事等をしていることもございますので何卒、諸事情ご理解いただき、応答がないときは、何回かインターフォンのボタンを押してみてください。宜しくお願いいたします。